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「観る人なんかどうでもいい」
数日前のNHK番組「プロフェッショナル」で海老蔵が、こんな意味の発言をした。
「他人なんかどうでもいい」だったかもしれないが、まったくその通りだと思った。

何かを一筋に追求する人はみんなそう思っている。
他人の言う事を気にしていたら、自分の本来の着地点を見失うし、進むエネルギーも失うからだ。

カリキュラマシーンのディレクターも、作家も、まさに自分本位で、他人がどう観るかなど気にしなかった。
いや、他人と同じ事をやりたくなかった。

台本を書いていた喰始さんはこう書いている。
「テレビでやりたいことができた最後の番組」
裏返せば、今のテレビが如何に束縛だらけかということだ。

先日、カリキュラマシーンの最後のシーンの「じゃまた!」のギニョさん(齋藤太朗ディレクター)と呑んだ時、ギニョさんが作った番組(シャボン玉ホリデー、九ちゃん、ゲバゲバ90分、ズームイン朝、おもいっきりテレビ、仮想大賞・・すごい!)はすべてオリジナルだという話になったら、ギニョさんも「絶対に人と同じ物を作りたくない! 同じ物を作るなら何もしない方がいい!」と言った。

カリキュラマシーンのディレクターもみんなそう思っていた。
だから、カリキュラマシーンは一本一本が違う番組になったのだ。

世の中は賛成半分、反対半分。
反対を気にしたら何もできない。
海老蔵は「ぼくは自分勝手なんですよ」と言ったが、それが正解だ。

人と似た番組を作れば批判されるが、個性的な番組を作れば誰も文句を言わない。
そんなことが許された時代を羨む、今の番組制作者が居るかもしれない。

だが、作るのは自分だから、その気になれば何でも作れる筈だ。
羨む前に、自分を発見してほしい。

    カリキュラマシーン・ディレクター 宮島将郎
大逆襲プロダクション
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コメントありがとうございます。
本日は、私のブログにコメントを寄せて頂きありがとうございます。

まさか、ガチャさんご本人からコメントを頂けるとは、光栄至極に存じます。

私は、某ローカル放送局の関連会社で、番組制作全般を生業とさせて頂いている30代男です。

思えば、宮島さんがカリキュラを手がけていらした時は、30代後半。今の私より上の世代だったわけで、萎縮している場合じゃないなぁと奮起させられる気持ちもあります。

ただ、最近になって感じることが、

これまで築き上げてきた「民放というシステム」がもう時代にそぐわなくなってきているのではないかと思うのです。

劇場は、「芝居を見たい顧客」自身が劇場にお金を払って芝居を「購入」します。
だからこそ、芝居の出来具合は収入に「直結」します。

ただ、民放は「番組を見たい顧客」は放送局にお金を払って番組を「購入」することはありません。

番組を見たければ、その番組のスポンサーたる企業の、お菓子を買い、お酒を買い、自動車を買い、レストランに行かなければいけないのです。

番組を見ることと、商品を購入することは同一ではありません。

番組は見たいけど、商品はいらない、という人の期待にはどう応えればいいのでしょう。

スポンサーや広告代理店の要求が、本来の顧客たる視聴者と同じなら問題ないのですが、昨今はどうも違うようです。

ならばいっそ、「顧客」から「収入」を得たほうが番組制作費にも直結するのではないか。

地上波…というより、民放が疲弊しているの
はそのためなのではと思うのです。

テレビの黄金時代に活躍された宮島さんはじめとした「猛者」の方々のスピリットを研究しながら、今の世の中における「テレビ」のあり方、「番組」のあり方を模索しつつ、日々、目の前にある仕事に立ち向かっていきたいと思います。

コメント頂き、ありがとうございました。
2010/08/22 12:24 | | edit posted by ウチナーコンボイ
返事は記事で
ウチナーコンボイさん

コメントをありがとうございます。

大事な事柄なので返事は記事でさせていただきます。
2010/08/24 13:41 | | edit posted by 宮島将郎














 

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