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斎藤ディレクターへの3回目のインタビューから
 文芸班ヨーゼフ・KYOです。

 2012年1月30日吉祥寺にて斎藤太郎ディレクターへの3回目のインタビューが行われました。インタビュアーはいなだ編集長、撮影はじんのすけさん。
 私はいつもながら仕事の関係上打ち上げからの参加、幼い頃から見ていた「ギニョおじさん」より目の前で直にカリキュラマシーンのお話を伺えるのはいつもながら楽しみです。
 打ち上げではカリキュラや昔のテレビ屋さんの思い出話に加えて、皆さんの指摘にあげられるテレビ界を含めて世の中全体がダメでつまらなくなったという話題やテレビ論的な話になりました。要点としては

1、テレビ番組を作る以上先ずは多くの人達にみていただかなくてはならない。それゆえ視聴率は無視出来ない。視聴率を度外視してしまったら独り言を放送しているだけになってしまう。
2、上記より視聴率の質が考えられてくる。若い視聴者に創作物の約束事がわからない世代が出てきている。「知っている有名なタレントがどうしておかしな格好でおかしな演技をしているかわからない」「劇中継等でどうして黒子がまるでそこにいないかのように後でちょこまか動き回っているのかわからない」等
3、若い世代にものづくりについて指導したいが、なかなかその場を作るのも難しい。
4、カメラ等が複数あった場合、「必要だから使う」のではなく、「無駄になってもあるから使う」と間違った考え方のテレビマンがいる。
5、井原高忠さんの考えの通りいい番組を作るためにはまずかけるべきところにお金をかけるべきなのだが、今はそれをしない。出来上がった粗悪品なんて誰も見ないのだからお金は入ってこない。負のスパイラルの中にいるのが現在の状況である。
6、若者を視聴者の中心として考えるのは古い考え方である。今の時代金の時間を余らせているのは老人世代なのだから彼らに喜ばれる番組をもっと作るべきだ。

 また民放で子供番組が減ったことについては子供の絶対人口が減ったのだから減るのも仕方がないということでした。最近Eテレでやっている「みーつけた」や「シャキーン」(これはカリキュラマシーンも参考にして作られたそうですな)についてどう見ているかと思いきいてみたら、「NHKでは視聴者からお金を集めている限り当たり障りのない番組は作れても、永遠に面白い番組は作れません」という回答がありました。
 うーん、私の聞き方が間違えていたかな。民放がスポンサークレームばかり気にして当たり障りのない番組ばかりになったのに対して、個性的なものを造れるのはEテレ当たりかなと思っていたのですが。また前の「老人に喜ばれるテレビ番組」というとNHK教育という印象もあります(これは保守的という意味も含みます)

 他では青島幸男さんの門下生だった田村隆さんの話や中原弓彦(小林信彦)さんへの仕事の依頼の話が印象に残りました。

 齋藤ディレクターは「こういう話をしていて辛くなるのは、自分と仕事を一緒にしていた仲間が既にこの世にいなかったり老人性鬱等で連絡が取れない状態になっていることだ」とも漏らされていました。
 前に書いた閉塞的テレビ状況の話もあり少し暗くなる瞬間もありました。
 齋藤さん、今のつまらない現状を憂うより、ぎらぎらして面白かった時代の話をして元気を取り戻してください。みんなカリキュマシーンを作っていた頃の話を聞きたがっていますよ。

 次回は音楽やアニメ迄のスタッフの話を伺うことになると思います。テレビがつまらなくなったとあちこちで言われても我が家ではまだカリキュラの歌は生きていますよ。私は休日娘のヨゼフィーネ(仮名)に「えんぴつがおどる」を歌いながら、あのアニメのようにスケッチブックにマンガなどを描いて楽しく過ごしています。

ヨーゼフ・KYO



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カリキュラマシーンの宝物
1月12日、麹町日テレで、カリキュラマシーンで最も若いディレクターだった渥美ディレクターにお会いしてきました。
渥美ディレクターは、現在はBS日テレにお勤めで、カリキュラマシーンのいろんな資料を見せてくださいました。
香盤表(全部ある!)やカリキュラム、お正月特番の進行表、歌のデモ版が録音されているオープンリールなどなど、お宝の山ですw。(ヨダレ出そう・・。)
その日はお持ちになっていませんでしたが、台本もご自宅に保管されているとのことでした。

どれも興味深く、わくわくしながら少し拝見。
オーディション版の画像のコンタクトシートを見ると、「かの字」のデザインが、本放送のデザインとは違っているのを発見!
このあたりの経緯は、木下蓮三さんご本人にお伺いしてみたかったです・・・。

渥美ディレクターの言葉で印象深かったのは、「今見ると、ゲバゲバよりもカリキュラマシーンのほうが面白いと思います。それはやっぱり根底に『カリキュラム』があるからです。カリキュラマシーンのカリキュラムは今でも十分通用するものですから。」という言葉。
その「カリキュラム」という大事な宝物を、ずっと残したいですね。
同じカリキュラムを使って、新しい番組が作れないものかしら?

いなだ@平成カリキュラマシーン研究会
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齋藤ディレクターへの2回目のインタビュー
大晦日、カリキュラマシーンのギニョさんこと、齋藤ディレクターへの2回目のインタビューでした。
今回はじんのすけさんといなだの2人で行いました。
前回のインタビューで訊けなかったカリキュラムについてと、台本のことを少し。
今回もあっという間の2時間で、時間が過ぎて行く早さにびっくりです。

その話しの中身はまた後日として(ってか、本に書くのだw)、インンタビューの後は忘年会。
年内に帰る・・・つもりでいたのですが、話しが弾んで結局カウントダウン。
そしてそのまま新年会に突入・・・。
私たちは約9時間しゃべりっぱなしでした。

齋藤さんのお話で一番心に残ったのは、
「当時のボクは毎日が"文化祭"だった。そりゃぁもう大変だったけど、好きなことをやってお給料がもらえるなんて、とても幸せだった。」という言葉です。

いいですね、「毎日が"文化祭"」って。
私も「パピプペポロン」の番組制作に携わって、その味を少し知りました。
そりゃぁもう大変だったけど、楽しかった~~。
それでもパピプペポロンは1ヶ月に1回の収録だったので、あれが毎日だったらどんなんだろ?

次回の予定は1月30日です。
次のインタビューでは、カリキュラマシーンのスタッフのみなさんのことを根掘り葉掘り伺いたいと思います。

振り返れば、昨年の春先に「平成カリキュラマシーン研究会」を立ち上げ、まだ何もできていない状況で震災があり、様々な事情も重なって、立ち上げ早々に頓挫するという事態になりました。
しかし、それを何とか乗り越えて、7月の喰始さんを皮切りに、取材活動を開始することができました。
これまでご協力くださったみなさまに、心から感謝いたします。

これから先にはもっと難関が待ち受けていると思われます。
キャストのみなさんへのインタビューと、そして、何よりもライセンス関係をクリアしなくてはなりません。
気を引き締めていきましょう!

2012年が皆様にとって素敵な年でありますように。


いなだ@平成カリキュラマシーン研究会
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あけましておめでとうございます。
 新年あけましておめでとうございます。
 旧年中は平成カリキュラマシーン研究会としてカリキュラマシーンのスタッフの方々に貴重なお話を伺え実り多い年となりました。今年もインタビューを取り電子書籍の出版につなげていこうと考えております。そのインタビューの様子等はこちらの制作日誌かフェイスブックの方に報告していくつもりです。

Mariaさん
 返信が遅れて申し訳ありません。
 喰始さんは放送ライターとしては有名ですが、出版の関係で検索をかけると確かにあまりかかりませんね。
そんな中で数年前に出版された喰さんによる谷啓さんへのインタビューの本は面白く読むことが出来ました。

皆さん、今年も御愛読宜しくお願いいたします。

ヨーゼフ・KYO

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♪ゴリラとタイルの数はおーなーじー♪
 文芸班のヨーゼフ・KYOです。11月21日の齋藤ディレクターへのインタビューの話の続きから。

 カリキュラムの話の際、算数に遠山啓さんの「水道方式」を用いられたそうで、例の白い真四角のタイルを用いる考えはこれによるものです。
「ただ『10のたば』という呼び方はカリキュラの際のアレンジで『水道方式』では名称は忘れましたが別の呼び方をしていました。『10のたば』と変えたのは、その呼び方だとリズムがよくないからです」
 この話からさっそく水道方式についてネットや図書館を使って調べました。水道方式では「10のかんづめ、びんづめ」と呼んでいたようです。
「10のかんづめ」は10枚のタイルが集まり境目がなく長方形の状態、「10のびんづめ」は透けて見えることから集まってはいるが境目を残した状態で桁の違う計算に用いるという考えでしょう。
 小学校時代の先生よりカリキュラのようにタイルを使って計算を教えていただいたということを前にも書いたと思いましたが、その先生は「10のかんづめ、びんづめ」と呼んでいました。
 私自身がカリキュラだけでなく水道方式にも教えられたのだと今になってわかりました。

ヨーゼフ・KYO
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斎藤ディレクターにズームイン!!
 文芸班のヨーゼフ・KYOです。

 「平成カリキュラマシーン研究会」では、2011年11月21日にカリキュラマシーンの名実共に顔ともなった斎藤太郎さんへのインタビューを行いました。ディレクターでありながらナレーションや出演までこなした人で、最後に「じゃあまた」という人ですね。

 今回はインタビュアーをいなだ編集長が勤め、撮影はじんのすけさん、途中から私、ヨーゼフ・KYOが加わりました。場所は吉祥寺の音楽スタジオにて行いました。

 インタビューではカリキュラ制作までのアウトラインからカリキュラムと台本制作について伺うつもりだったのですが、インタビュー時間の2時間では収まらない内容で、結局ゲバゲバ制作までのお話までしか伺えませんでした。なにぶん40年近く前のこと斎藤ディレクターも思い出しながら語っていただいたこともありました。

 その後は近くのビアホールでの打ち上げ、じんのすけさんが持ってきたノートパソコンでYouTubeや第二日テレで見られるカリキュラやゲバゲバの映像を見ながら斎藤ディレクターは思い出しながらとても興味深い話をいくつも語られました。
 「行の唄」ではテスト版として作られた音楽担当の宮川泰さんの歌が本放送でも用いられましたが、宮川さんは人の歌の曲を作ることはあっても自らテレビで歌うことはなかったので、「テレビでお父さんの歌が放送された」と宮川さんの家族から喜ばれたそうです。
 またカリキュラのテーマソングについても宮川さんから聞かせてもらうと、斎藤ディレクターでもすぐには歌えないようなジャズ・スキャットを子供たちが歌っているので驚かされたそうです。
 私が昔ネットの古本屋で入手した「ちょんまげ90分」の台本を見ていただきました。表紙にゲバゲバおじさんが頭にちょんまげをつけて刀を持っているイラストが描かれているのですが、「これは井原高忠さんにより描かれたものです」と教えていただきました。そういえばアニメの木下蓮三さんのタッチにして少し丸っこいな。
 他にもたくさんの面白いお話を伺いました。こういう話をどうやって本にまとめ後世に残すかが今後の課題のひとつになりそうです。

 一カリキュラファンとしてとても貴重で楽しい時間をすごさせていただきました。
ヨーゼフ・KYO
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著作権ってなんだろう?
 文芸班のヨーゼフ・KYOです。この前の10月25日の食事会の報告の続きから。

 吉祥寺での食事会の席で、浦沢義雄さんから著作権のことで面白い話を伺いました。
 中国の市場が広がるにつれて著作権の考え方自体が薄れていくということです。
「海外にアニメが輸出されることによりこの著作権によって印税が入ってくるのは有難いのだが、本来この著作権の考え方自体がおかしい。芸術とはもともと物真似から入るのだから、それ自体に権利料なんてない。ビートルズ時代あたりから発生した悪い習慣だ。」
 それではものを作る人達の苦労はどうなるのか等皆さんでの議論の対象となりました。

 私自身はカリキュラマシーン研究のため当時のセサミストリートやエレクトリックカンパニーの映像を見たいと思った際真っ先に調べるのがYouTubeで、幼い頃見ていた懐かしい映像が通信料のみで見ることが出来ます。こんなのを見ていると著作権とは何で本当にあるのかなと思う時があります。
(そういえばたまに著作権等のことで閲覧出来なくなったデータもあるようですね。)

 作品は作者の手を離れてしまえば公共のものかも知れませんが、作者の不本意のところでひん曲げられたり悪用された際にストップをかけられる権利が著作権なのかなともふと思いました。

 カリキュラマシーンのDVDが発売された際、脚本家は複数いたのですが、DVD売上の印税は書いた量に関わらず一律同金額が脚本家達に支払われたそうです。これは30分年以上経ち誰がどれだけ書いたのか明確化しづらくなったことと、前回書いたようにチーフライターだった松原敏春さんが修正を加えたものも多かったからです。この話から前回書いた松原さんのチーフライターとしての仕事の話に繋がっていきました。

 平成カリキュラマシーン研究会では、カリキュラマシーンの出演者やスタッフへのインタビューの依頼をかけています。また面白い動きがあったら報告します。
ヨーゼフ・KYO
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吉祥寺での食事会
 文芸班のヨーゼフ・KYOです。

 平成カリキュラ研究会では、カリキュラマシーンの研究のため10月25日にカリキュラマシーンの脚本家の一人だった浦沢義雄さんのインタビューを取ることが出来ました。インタビュアーはディレクターでもあった我らが宮島将郎さんです。
 残念ながら私はそのインタビューの席には同席出来なかったのですが、その後吉祥寺での食事会から参加することが出来ました。食事会にはディレクターにして出演者、ナレーション迄担当された齋藤”ギニョ”太郎さんも出席していただきました。
 前々から興味のあった木下蓮三さんのアニメについてうかがいました。ゲバゲバのオープニング集を前に見せていただいた際、実写の出演者が途中からアニメ合成でお化けのような顔になったり風船みたいに膨らむのがあり、それは今見てもよく出来ていると話すと、フィルムに1秒間24コマ入り、コンマ数秒の地点でカットするのが難しいということ、僕らに想像も出来ない回答世界です。
 話しは主に齋藤さん、宮島さん、浦沢さんにより進められ、僕らは聞き手に周りました。

 松原敏春さんのチーフライターという仕事はどんなことをしていたのか興味があったのですが今回伺えました。
松原さんはゲバゲバのチーフライターだった河野洋さんがライターを止める際自分の後任へと推薦されたようです。チーフライターの仕事には他のライターが書いた台本をディレクターと話し合って修正することがあったようです。
 ここで齋藤ギニョさんの有名なコイシツ伝説も当人から伺えました。台本の出来がしっくりこないので、夜松原さんの家を訪ね徹夜で台本を直したこともあったようです。ギニョさん曰く「雑巾みたいに絞れるだけ絞ればいいものが出てくる。」
 松原さん自身はもともとドラマの世界に行きたかったようで、松原さんがその希望を出した時齋藤さんは泣く泣く松原さんを手放されたということです。松原さんが離れてからは齋藤さん自身もギャグ番組から離れられたようです。

 浦沢さん、宮島さんが途中で帰られた後からも、齋藤さんはゲバゲバでは準備期間を含めて大変だったこと等を思い出しながら語っていただきました。
 帰る際カリキュラファンとしてのプレゼントとしてカリキュラの覚えているギャグを書き出したものを渡すことが出来ました。(今日インタビューをした浦沢さんにも同じものを渡すつもりでいたのですが、途中で帰られたこともあり渡せませんでした。ごめんなさい、後日渡す方法を考えます。)

 食事会で質問することも考えていたのですが、楽しい食事を邪魔しないためこの席では控えました。
齋藤さんには回を改めて質問の席を設けることとなります。齋藤さんは僕らの疑問に期待以上の回答や資料を用意してくれると思えるので、僕ら自身も相当に「コイシツ」になればきっと素晴らしい本が出来上がることでしょう。なれるかな?

ヨーゼフ・KYO



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facebookの「カリキュラマシーン」ファンサイト
facebookにファンサイト作りました。
facebookで「カリキュラマシーン」を検索して、「5のかたまりと10のたばのかんじんかなめがカリキュラム(仮)」を「いいね!」してください。
カリキュラマシーンの電子本制作に関する活動の履歴や取材の予定、お知らせ、その他雑談などなど、書いていきます。
25人が「いいね!」してくれないと、短縮アドレスが取れないんです。
みなさんからのコメントもお待ちしています。
よろしくお願いします。m(_ _)m

いなだ@画
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♪おいもをたべて げんきをだせ♪
 前にじんのすけさんからレコードの「ソング・オブ・カリキュラマシーン」の出所に関する報告がありましたが、我らが平成カリキュラマシーン研究会の間でもうひとつなぞになっていることがあります。
 斎藤ギニョさん経由でいただいた「よいこの算数あそびゲーム」という教材が発行されたのですが、これもどのような形で発売されていたのかというのがなぞとなっています。
 商品については前にいなださんから紹介のあった通りなのですが、制作進行の「総合企画」「読売児童教室」という団体が実在しない団体のようなのです。
 平成カリキュラマシーン研究会では、これらにつていも操作中です。どなたかご存知の方がいらしたらご一報ください。

 この中に含まれていたカリキュラのエバーグリーンの歌(番組の箸休め的なカリキュラムの無関係の歌)のテープについては以前イベントにて喰始さんよりファン・サービスとして聞かせていただきました。二歳になる娘にお芋を食べさせるとき「おいものうた」等を歌いながら食べさせています。小学生になる甥っ子と姪っ子にもこの歌を歌ってやったのですが、ちょうどおならのジョークを喜ぶ年代のようでキャッキャと喜び、この歌を教えてくれと後でせがまれました。

 ♪おいもをたべて げんきをだせ!
  かなしみなんか ぶっとばせ!
  おおきなおならで ぶっとばせ!

ヨーゼフ・KYO
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