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当時の批評から
 前に図書館で古い雑誌を調べていた際、「放送批評」という雑誌の1976年6月号で当時の子供番組の特集が出ていたのを見つけました。(「特集・テレビは子守りも致します」)
 主には当時放送されていた子供番組の紹介と批評で構成されていて、「カリキュラマシーン」についても触れられていますので、紹介しておきます。当時「およげ!たいやき君」のヒットやカリキュラを含めてセサミストリートの影響等から子供番組が注目されていた個度だったのでしょうな。

 目次の頁に「Oh!TV」という一コマのイラストTV評が出ていてカリキュラ評が出ています。ヒゲの人(常田さんかな?)とゴリラとロボットが踊っている絵に「シュールでブラックなギャグの連発がこの番組のよさなのに、最近見たのだと、物語性によっかかちゃってギャグ不発!それじゃつまんない!」と書かれていました。脇にはサングラスに黒ずくめの男が鉛筆を持ちヒヒヒと笑っている絵が描かれ「錠さんの使い方意識しすぎ!!」とあります。(えんぴつのジョーのことでしょうな)

 近藤純夫さんによる「同時構成 幼児に見える幼児番組 カリキュラマシーンとポンキッキ」では筆者が二人の子供と一緒の一日TVを見て、その時の反応や様子をレポートしています。夕方放送の前年分のカリキュラの再放送を見て、タイトルのチューリップから水が出るギャグ等に子供たちが喜び、お勉強の部分にはあまり興味を引かない様子が書かれていました。このレポートは、カリキュラはお勉強の番組として機能を果たしていないが子供を絶えず飽きさせないないように作られているから幼児も励ましてくれるのだとまとめられていました。

 井上ひさしさんと共に「ひょうたん島」の作者として知られる山元護久さんは「トゲと毒と媚」という文章を寄せいていました。カリキュラはトゲや毒の部分で見出せる好ましいものがあるが、この番組を含め近頃(あくまでその当時)の幼児番組にはトゲの代わりに媚、毒の代わりに無批判な知育偏重思考が見られ、子守化・無意味な学習塾化となって現れていると当時の自動番組を批評されていました。たいやきくんのヒット以来子供産業が稼げると民放TV局が媚を売り始め、その動きがNHKにまで及んでいると書かれています。いつの時代でもある問題なのですな。

 当時楽しんで見ていた番組を一部の大人がどんな風に見ているのかとても参考になりました。もっとも私は当時幼稚園児だったので、そんな考えとは全く無縁でへんてこりんなギャグを楽しく見ていた大好きなばんぐみだったのですが。

「カリキュラマシーンのギャグ世界」
 前出の近藤さんのレポートで紹介されていたカリキュラのワンシーンから。
★「9+3=」
 夫婦が登場。
妻:「(甘えた口調で)あなたお帰りなさい。」
 妻が夫のポケットから、バーのマッチを見つけて、夫に迫る。マッチには「9+3=」とかかれている。
妻:「あなた、9+3って何よ。私と9+3ではどっちが大事なの!」
 とっくみあいの夫婦げんかになる。

 当時幼児番組だあったにもかかわらず、不倫のギャグ等がいっぱいあったようですね。当時幼稚園児だったから意味がわからず、その手のギャグはあまり覚えていません。
 二桁を含む計算のイントロはいつもこのパターンでアニメによるタイルでの説明でしたね。

ヨーゼフ・KYO
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ソング・オブ・カリキュラマシーンの謎 その後
皆様、暫く振りです。映像担当@じんのすけです。

暫く、間が空いてしまいましたが製作ディレクターも覚えていない謎のシングルレコード!?

「ソング・オブ・カリキュラマシーン」

ソング・オブ・カリキュラマシーン01

その後、この「カリキュラマシーン」のディレクターでギニョさんとして出演されていた齋藤太朗さんが、
番組プロデューサーであった仁科俊介さんに確認したそうですが、


『今日、仁科元プロデューサーに例のカリキュラマシーンの歌について聞いたところ、
彼も「正月特番のプロデューサーは確かに自分。でも、この曲は何かすこしだけ聞いたことがあるような気もするけど覚えがない」と。
当時の重松ディレクターも「みんな忘れた」とのことです。』


とのことで、DVDにも出演された重松修さんにも確認されたようですが、
やはり日テレスタッフの皆さんはレコードの存在については覚えがないようです。


その後、宮島さんからB面の「ゴリラの一郎 花とさけ」を作詞した脚本家の浦沢義雄さんに連絡を取ってもらったところ・・・

『浦沢さんに電話で聞いたら、その特番(カリキュラマシーン お正月60分)は自分と喰さん(喰始さん)で やったのは覚えてるけど、曲は覚えてないそうですし、レコードも貰ってないそうです。』

との、回答でした。


つまり、作詞した本人でさえ覚えていないレコードなのでした。

こんなことって、アリなんですか!?

結局、謎のレコード「ソング・オブ・カリキュラマシーン」の秘密は永遠に謎となってしまったのでした。

って、DVDの『50音パニック』のオチそのまんまやん(爆)
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